オリジナル小説サイトです。新刊書籍 王宮書庫のご意見番 恋するきっかけは秘密の王子様 発売中  異世界の本屋さんへようこそ! 全3巻 & 既刊 愛してると言いなさい全4巻 アルファポリス様より発売中です。よろしくお願いいたします
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 こんばんは、安芸です。
 
 以下、本編には関係ありません。
 お時間のある方のみおつきあいください。
 
 今日は二年ぶりに恩師が職場に訪ねてきてくださいました。嬉しかったな~。
 大病を患ったらしく、とても痩せていましたが、ひとまず回復されてお元気そうでよかったです。
 やはり人間身体が資本だな、と。
 そして会いたいひとには会えるときに会っておかねばらないな、と思いました。

 先日は久々に映画館へ。トム・クルーズを観に行ってきました。面白かった~!
 ミッション~は断然4がいいですね! あの音楽を聴くだけでも燃える~。
 
 あと、帰省していた友人とも会いました。新年会は焼肉です。笑。
 
 今年は年賀状がいつもより多かった! やはり絆~を意識したのか、普段はメールで済ませるひとからも年賀状が来たりして、慌てて追加を刷りました。

 そして肝心の愛してる~ですが、私が想定していたより完結時期が早まりそうです。また2巻のときのように原稿が間に合うのかー!? という危機的状況を招かないためにもいまのうちから書いておこう……いや、この進行具合だと既にまずい気もする……来月はちょっと長期旅行を計画しているので、家を留守にするし。
 早くこの山を乗り越えて、次の山に登りたい。
 そして別の山も目指したい。
 でも他のこともしたい。けれど、踊りは今年はお休みしようかな……皆に会えなくなるのはつらいけど、このままでは1巻刊行時のときと同じく死にめにあってしまう。

 年明け早々、問題累積。
 が、皆、こんなものですよね。色々ある、色々ある、うん。

 ではまた。
 引き続きよろしくお願いいたします。
 安芸とわこでした。


追記を閉じる▲
スポンサーサイト

【2012/01/13 22:10】 | 日々あれこれ
トラックバック(0) |

お久しぶりです。
raison d'etre
「まだ名無しです。」だった者です。笑
前のコメントのコメントを読ませていただいたときすごく嬉しかったです。ありがとうございました!m( )m

お話が動いてきていてちょっとドキドキしながら読ませていただいています。
相変わらず恋愛方面はリゼと紅緒押しですが・・・カトレーとアルもいいです←ミーハーww
王道が好きらしいです(笑)


私事ですが、名前決めました!
raison d'etre(レゾンデートル)です。フランス語で意味は「存在意義」。
Aoというバンドのインディーズ時代の名前です。

多忙かと思いますが、是非楽しみながら執筆作業してください。
楽しみにしています。(σωσ)v-238

Re: raison d'etre様へ
安芸とわこ
 こんばんは、raison d'etre様! コメントありがとうございます!

 うわあ、ご来訪嬉しいです~。お元気でしたか? こちらこそ、またお会いできてとってもハッピーです。
 物語はちょっーっとリゼが不在で甘さが不足しておりますが、第七章までリゼが出ずっぱりのいいとこどりだったので、まあ、少しくらい他の面子に出番を譲ってあげてもいいかな、と。笑。
 アルディはどうなることやらです。カトレーもラヴェルもイザックも三者三様ですからね……罪な子だ。
 王道は私も好きです!!

 そしてHNがカッコイイ……!!
 存在意義。フランス語。残念ながらAoというバンドは存じ上げませんが、半端なくカッコイイですねっ。
 安芸は、限りなく、本名のまま……そしてサイト名もそのまま……このセンスのなさ。とほほです。
 
 お仲間とは盛り上がってますか~? すてきな本に巡り合えたりしましたか? 
 
 愛してる~にかかりきりにならなければいけないのに、どうもひとつの物語に専心できない性分で、更新がまちまちですが、どうか引き続きお付き合い願えればさいわいです。
 またの訪問を心よりお待ちしております!!
 安芸とわこでした。

コメントを閉じる▲
 このコメントは もにょん様作 留められた時間 にいただきました。
 こんばんは、K様! ご来訪ありがとうございます!

 留められた時間 へのコメント嬉しいです~。この小話は愛してる~の世界観をなぞりながらも100%もにょん様創作です。なので、タイトルのセリフはこの小話の語り手である彼女から誰かに伝えるものではありません。
 
 じゃ、誰から誰に、ということになるのですが、一応内緒にさせてください。
 ただ、誰の言葉でいつ使うかは最初から決まってます。
 どうか今しばらくお待ちいただけるとさいわいです。←安芸も早く言わせたいです。笑。

 いつもいつもすてきなコメントありがとうございます! とっても心強い限りです。えへ。
 引き続きよろしくお願いいたします。
 安芸とわこでした。


追記を閉じる▲

【2012/01/05 21:56】 | 日々あれこれ
トラックバック(0) |

混乱させてすみません(^_^;)
もにょん
こんばんは!
何かビックリですが、混乱させてしまったようですみません。(>_<)

一応、目にする方のために記しておきますが、私が書いている愛してると~の小話は、安芸さんがおっしゃるように100%私の妄想の産物です(・∀・)アヒャ
私が何となく萌えッ(*\\\'▽\\\'*)と思ったエピソードをお祝いと称して安芸さんに押し付けているだけです(^_^;)
勿論、私が安芸さんからこれからの物語や裏設定を教えられている訳でもなく、一応これまで書かれている本編に齟齬や障害が生じないように気を付けて書いてはいますが、実際には私が書いた小話は物語の中にはないお話という前提です。ただし著作権などは安芸さんに移譲しているので、安芸さんがそういうエピソードがあったと言えばあったことになりますが(^_^)

私も皆さんと変わらずこの先をwktkしながら待っている読者の1人に過ぎません。
だから続きが楽しみです!(チラッと安芸さんを見る)

Re: もにょん様へ
安芸とわこ
 こんばんは、もにょん様!
 
 褒めコメントいただきましたよー。
 えへ。
 嬉しい……ぽっ。
 いや、私が褒められたわけじゃないんですけどっ。
 
 びっくりしなくて大丈夫です。
 

コメントを閉じる▲
 リゼと紅緒の日常のほんのひとコマ、その二です。
 リゼ視点。
 本編の息抜きにでもお寄りください。

 愛してると言いなさい 



 はっ、と我に返るなり、リゼは慌てて立ち上がった。
 つい夢中になって古文書の解読に耽ってしまった。
 狭い家の中を見まわし、紅緒の姿を求める。
 
 いた。

 食卓にうつ伏せになり、「くー」と小さな寝息を立てている。どうやらリゼを待ちくたびれて寝てしまったようだ。
 テーブルの上には手作りの朝食と昼食。
 だが既に日は暮れて、まもなく夕食の時間帯だ。

「悪いことをしたな……」
 
 せっかくの食事が冷めてしまった。
 リゼは頭を掻いた。顔をしかめて額を小突く。紅緒はきっと何度も声をかけてくれたに違いない。だが研究や読書に一度没頭してしまうと周囲の声や雑音は遮断されて完全に自分の世界に入ってしまうときがある。
 これまで何度も同じ失敗を繰り返してその都度反省しきりなくせに、またやってしまった。
 せめて紅緒が滞在している期間中はこんなことのないようにしたいと心がけているのだが、如何せん、なかなか区切りよく中断できなかった。

「……それにしても、よく寝てるなあ」

 紅緒の顔にかかる髪をひと房、そっと耳にかける。
 顎から首にかけての細いきれいな線があらわになって、リゼはドキン、とした。
 ふっくらした唇を少しひらいて、眉尻を下げ、無防備に眠る姿はあどけなくて、かわいい。
 じっとみていると、時折、むにゃむにゃと口を動かし、眉根を寄せたり、頬をぴくぴくと引き攣らせたり、かと思うと、にこっと不意に笑ったりして、とんでもなく面白い。

「ぶくくくくっ……」

 リゼは口に手をあて、必死に声を堪えて、ひとりで肩を揺すって忍び笑いを漏らした。
 紅緒はなにか夢を見ているに違いない。
 いまはむすっとした陰気な顔で歯軋りし、咽喉の奥で唸っている。
 もう我慢できず、リゼは腹を捩って大笑いした。

 かわいい。かわいすぎる。

 リゼは衝動的に紅緒の唇を奪った。顔を寄せて唇に唇を押しあてたが、反応はない。

「……僕は知らないからね。君がかわいいのがいけないんだ……」

 愛しさのあまりより深く唇を重ねて吸うと、今度はピクリと反応があった。

「……ン……」

 リゼは唇の角度を変えて、紅緒の柔らかな唇の感触を味わい、もうちょっとだけと軽く啄ばみ、自制心がきかなくなる寸前のところで、渋々と身体を離した。

 起こすのは忍びない気もするけれど、これ以上遅くまで寝かせておくと後が困るかもしれない。

 リゼは紅緒に呼びかけた。

「ベニオ」

 白い桃のような頬を指でつつく。
 紅緒はいやがって鼻の頭に皺を寄せる。

「ぶはっ」

 面白すぎる。
 またつつくと、今度は顔を背けられた。
 そしてもぞもぞと動いて「うーん」と唸り、伸びをすると、紅緒はようやく眼を醒ました。

「……ふわあっ……ン、あ、リゼ、もう終わったの?」
「うん」
「ごはん食べるでしょう? 冷めちゃったから、いま温め直すね」
「ありがとう」
「座ってて。すぐ出来るから。あ、でも、いま何時なのかな。えっ、もうこんな時間なの? やだ、寝すぎちゃった。どうしよう、リゼ、晩ごはんも食べる?」
「食べます、食べます」
「チビクロは?」
 
 紅緒がきょろきょろすると、家の梁の上にいたチビクロがストン、と飛び下りて床に着地した。

「にー」
「ごめんね、いまごはんの支度するから待っててね」

 紅緒は愛猫を掌にすくってキスを落とすと、エプロンをつけて、手を洗い、早速厨房に立った。
 リゼはちょっと考えて、紅緒の隣にいった。腕まくりをする。

「僕も手伝うよ。なにをすればいい?」
「ええ? どうしたの、急に」
「少しでも君の傍にいたくてさ。あと、かわいい寝顔を見せてもらったから、そのお返し」
「寝顔?」
「いや、なんでもない。こっちの話」

 本当はなんでもなくないけれど。
 好きなひとの寝顔を独り占めできる、優越。
 好きなひととひとつ屋根の下で過ごす、時間。
 それは極上の甘い生活。


追記を閉じる▲

【2012/01/04 00:14】 | 四年間の日常
トラックバック(0) |


ワイニスト
 くふふ。
 またも甘くて酸っぱいリゼ紅コンビのシチュエーション。
 時々あるとなんだかホッとします。
 どんなに世界が大変なことになっていても、『愛してる~』だし、リゼと紅緒でいてほしい……そういう思いがあるんでしょうね、僕には。
 一読み手の、本音をちらり。

 ワイニストでした。

Re: ワイニスト様へ
安芸とわこ
 こんばんは、ワイニスト様! ご来訪ありがとうございます!
 
 本編、出番のないリゼを憐れんで? の小話です。
 まさにひとコマ。女の子の寝顔を盗み見してはいけませんの巻。笑。
 息抜き活用にしていただけたらさいわいです。

 本編、ここにきて停滞中。なんでだろう? 物語は出来ているのに、進まない。
 お正月ボケ??
 
 そうそう、私、実はUPされてすぐに >other side ≪Ruri Izumi≫ 読了済みなんですよ~。
 が、先行きを察するに、どうも痛々しい展開が待ち受けているような気がして、感想が中途半端になりそうで伺っていません。いや、それも、二人の間にあった避けられない衝突、になるのかな、と勝手に憶測しているのですが……一区切りつき次第、あらためて感想を、と思ってます。なぜだか、活動報告でちらっとおっしゃっていた感想云々~って、もしかして、私……? か、考えすぎ……?

 ともあれ、瑠璃編、お待ちしております。
 引き続きよろしくお願いいたします。
 安芸とわこでした。

コメントを閉じる▲
 もにょん様より頂戴しました。

 リゼの過去のお話です。
 とても優しい、素敵な物語ですので皆様どうぞおつきあいくださればさいわいです。

<< 前の話 



もにょん様より頂戴いたしました!

第2巻出版お祝い短編『留められた時間』

2012年 01月 03日 (火) 07時 27分 52秒



 きぃ、と小さな音を立てて木材で作られた扉が開く。

「あら、まぁ……お久しぶりね」

 人里離れた林の中にぽつりと一軒だけ建つ、クリーム色の壁に上品な緑色の木戸をした小さな民家の主たる老婆は、その音に少しばかり意表を突かれたように目を瞬かせたけれども、すぐに柔らかな微笑で久しぶりの訪問者を迎えた。

「ん、久しぶりだね」

 ぶっきらぼうに老婆にそう返しながら客人たる青年は、他人の家とも思えないような足取りで家の中に上がりこみ、庭に続く大きな窓の傍に置かれたソファに腰を落ち着けた。
 老婆はそれを見送って自分は一度台所に引っ込むと、温かいお湯をたっぷり注いだお茶のポットと茶器のセットをお盆に載せて、青年の元へと戻ってくる。
 小さく陶器が触れ合う音とふわりとやさしいお茶の香りが柔らかな水音を伴って仄かに周囲に広がった。
 老婆は何も言わずに青年の前のテーブルの上にお茶を差し出す。
 それに一口だけ口をつけてぼんやりと庭を眺める長い金色の髪をした青年のことを、家と同じく落ち着いた上品な老婆は用件を急かすでもなく、かといってただ放置するでもなく、自分の分のお茶をカップに注ぐと彼の向かいの大きな藤の揺り椅子に腰を下ろした。
 ゆらゆらと軽くそれを揺らしながら、青年が来るまでしていたやりかけの刺繍を手に取り、色糸を通した針を動かす。
 開け放った窓からさやさやと心地よい微風が吹いてきて、揺れるレースのカーテンが磨き上げられた飴色の床に繊細な波模様を描き出していた。
 そうして互いに何もしゃべらずどのくらいの時間が経っただろうか。
 青年がふと、小さくため息をこぼした。

「――好きな女性が出来た」

 唐突に静寂を破ったその声は決して大きくはなく、変わらず庭へと視線を向けたままのそれはむしろ独白に近く感じられるものであった。
 けれど老婆は刺繍をしていた手を止めて、僅かな驚きを宿した瞳を青年に向ける。
 老婆は迷うように少し視線を左右に動かしてから、

「……そう」

 とだけ呟いた。


 老婆は自分がまだほんの小さな少女だった頃より前から、目の前の青年は変わらずに王宮にいたことを思う。
 彼女が魔法使いとして王宮に上がった時も、能力を認められ今は王太后になった女性の傍に控えるようになった時も、そうして訪れた『知る必要のないこと(ダウ・ダルク・ダージ)。知るべきでないこと(ダウ・サンダルク・ダージ)ないこと』によって自分が限界まで力を使い果たし、王宮を辞したその時も彼は変わらず、たとえ姿が見えなくともそこを守っていた。
 当時の彼女と彼はそれほど強い関わりを持っていたわけではない。会えば挨拶を交わし、仕事で必要があれば情報を交換する程度の付き合い。
 その当時の彼女は嫉妬するのも馬鹿らしい程の力の違いに張り合おうとすることもなく、先駆者に対する敬意と一定の距離を持って彼に接していた。けれど彼を取り巻く周囲は老いも衰えもしない彼にあるいは嫉妬や羨望を、そしてあるいは畏怖を持っている者も少なくはなかった。

――彼は高みから力なく老いていく自分達を見下ろし、侮蔑しているのだ。

 そんな悪意あるささやきも密やかに、けれど確かに存在していた。
 けれど王太后の傍近くにあった彼女は、彼が自分でも気づかずに愛しいと思う者達へと向ける愛情を知っていた。それは不器用にとても分かりづらいものだったけれど、彼は彼と違い老いていく者を見下してなどいないと確かに教えてくれた。
 だからこそ、彼女はふと考えたのだ。

――置いていく方と、置いていかれる方は、どちらが辛いのだろうか、と。

 そして彼に寂しくはないのかと尋ねた。
 ……彼は表情も動かさずに彼女を見て、寂しいってなんだいと尋ね返してきた。
 その時の胸を突かれるような何ともいえない気持ちを老婆はよく覚えている。
 外見などではなく、彼の心の時間(とき)こそが止まっているのだとまざまざと思い知らされた。
 きっと自分でも大切なものをどれだけ大切なのか気付かないように。

 ――失っても耐えられるように。

 彼女には彼にそのことをわからせるだけの言葉と気持ちの持ち合わせがなかった。
 だから代わりのように、「いつか一緒にお茶を飲みましょう」と言ったのだ。
 ほんの微かでも、彼の中に優しいものを残せればいいと思って。


 けれどその機会もなく、いつか自分がそんなことを言ったことも忘れたまま彼女は王宮を去ることになった。
 そのまま二度と会うこともないと思っていたのだが、静かに暮らすためだけに購入したこの家にある日ふらりと彼が訪れたのだ。
 お茶を飲みにきた、と。
 以来、数年に1度あるかないかくらいの頻度で、彼はこの家に訪れるようになった。
 老婆と彼は何を話すわけでも顔を向き合わせるでもなく、傍らにあってたまに彼がぽつりぽつりとこぼす言葉に彼女はただ静かに相槌を打ち、お茶を一杯だけ飲み干す頃に彼は去っていく。
 それが彼にとってどれほどの意味があるのか老婆にはわからない。ただ迎え入れてお茶をいれ、一時だけ空気のように寄り添うだけ。
 だがそれももう今日で終わるのだろうと数秒の間で頭の中を駆け巡った走馬灯のようなこれまでに、今度は彼女がそっとついた吐息が両者の沈黙を打ち破った。それはほんの少しの寂しさを含んだ安堵の溜息。
 失えないものを得ることは反面、喪失の恐怖を知ることだ。彼が凍らせ、留めていた心の時間が動き出していることを彼女は悟った。

「……恐いのかしら」
「――そうかもしれない」

 空気であることを止めた彼女の言葉に、初めて彼が彼女の顔と向き合う。どういう表情をしたらいいのかわからないという顔が、彼女にはなんだかとても幼い子供のように見えた。
 膝に乗せていた刺繍をテーブルに置いて椅子から立ち上がる。そして彼の傍に膝を付くと、すっかり皺だらけになった温かい両手で彼の手を包み込むように握った。

「――信じて」

 ゆっくりと言葉に力をこめるように声にする。

「自分を、貴方の大事な人を、そして世界をどうか信じて」

 孫を慈しむような目で彼を見上げながら、彼女は何もうまく言葉に出来なかった過去の自分をもう一度思い返す。
 本当はもう随分と前に言うべきだろう言葉は見つけていた。けれど自分が言っていいのかと思っていた。
 でも今なら許されるような気がした。彼に届くような。

「苦しいことだわ。それでも、たとえ形をなくしても、残るものはあると……信じて」

 じっと数秒間、互いに見つめあった。そして戸惑いながら青年が緩く彼女の手を握り返して、ちいさく「うん」と頷いた。


 彼のいなくなった部屋を見回して、老婆はやはり少しだけ寂しそうに瞳を揺らした。
 けれどそれはすぐに穏やかな微笑みに掻き消え、お茶の片づけを終えると彼女は再び刺繍を手に揺り椅子に腰掛ける。
 変わらない様でいて緩やかに過ぎ行く時間を表すように、ゆらりと揺り椅子が揺れた。

<< 次の話  
目次


追記を閉じる▲

【2012/01/03 18:00】 | 頂きもの
トラックバック(0) |
 あけましておめでとうございます!

 本年もよろしくお願い申し上げます。

 ……昨日の今日ですが。笑。
 皆様、元旦はいかがお過ごしになられましたでしょうか?
 安芸は仕事が終わり、ようやく穏やかにお正月を迎えています。
 本編が思いもがけずぶちっと途切れていてすみません。
 ここ2、3日中には連載再開します。
 どうかお付き合い願えればさいわいです。

 会社帰りに、神社へ参拝に行って参りました。
 家内安全、健康、そして平和を祈願しました。
 大震災で被災された方々はいまだ不自由な思いをされていることでしょう。
 どうか皆々様にとって明るい年でありますように、遠方から願っております。
 
 では、2012年もよろしくお願いいたします。
 安芸とわこでした。

 

【2012/01/01 21:24】 | 日々あれこれ
トラックバック(0) |


くろアイルー
あけましておめでとうございます♪
新年を楽しく過ごしていらっしゃいますか?
私は「愛してる2」を愛でてにやにやしてるので幸せです♡
天然鈍感な紅緒が些細なことにまで反応するたびに
こちらもドキドキが感染ってしまいます。(〃▽〃)
ちょっと若返ったようじゃないかと頬を赤らめつつw
どうぞ本年も安芸さんにとって実りあるものに
なりますようにと祈ります♪

明けましておめでとうございます
もにょん
遅くなりましたが明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします!
ささやかですが、なろうのメールボックスにお年玉を放り込んでみました。(笑)
楽しんで頂ければと思います。

Re: くろアイル―様へ
安芸とわこ
 あけましておめでとうございますー! 
 こんばんは、くろアイルー様! コメントありがとうございます。

 書籍2巻の読了ありがとうございます。とても嬉しいです。
 天然鈍感よりだいぶ脱皮したはずの紅緒をお届け出来てよかった~。
 ドキドキが伝わればいいな、と。えへ。
 
 今年は愛してる~を完結に導く一年にしたいです。
 あなた様恒例の多彩な

>(〃▽〃)

 があれば、頑張れます。
 どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
 安芸とわこでした。

Re:もにょん様へ
安芸とわこ
 あけましておめでとうございます! 
 こんばんは、もにょん様! お年玉受け取りましたっ。
 ありがとうございました!!!!

 とっても、ものすごく、嬉しい~。
 さっそくupさせていただきました!
 ああ、私ってなんて幸せ者だろう。
 なにも恩返しするものがなくて恐縮ですが、愛だけは!! 
 いつだって、あなた様へのエールを贈らせていただきますので!!

 どうか2012年もよろしくお願いいたします。
 たくさんの感謝を込めまして。
 安芸とわこでした。

 

コメントを閉じる▲
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。